『哲学・思想を今考える (’18) 』 (放送授業・ラジオ科目)

担当講師:魚住 孝至(放送大学 教授)

<推薦者のコメント>原 陽子さん(全科履修生)

「哲学・思想を今考えるー歴史の中でー(’18)」をおすすめします!
「哲学」というだけで、「小難しい”机上の空論”ではないか」と捉える方がいらっしゃるかも知れません。
しかし!”百聞は一見に如かず”です。是非、印刷教材をお手に取ってご覧下さい。(放送大学図書館等にあります)
その内容の壮大さに圧倒されます。
「小難しい上に、壮大な内容だなんて無理!」と思われた方、チャンスです!是非、受講なさってみて下さい!
哲学者が小難しく語ったことを、魚住教授がわかりやすく嚙み砕いて、ピンポイントに説明して下さっています。

第1章はソクラテスや宇宙の成り立ちから始まり、9章ではハイデガー、10章では日本の哲学者の西田と和辻、13章では環境問題、14章では生命倫理も考え、15章は現代的な問題も考えます。
そこにある根本的な問いは「何ゆえに、われわれは、今、ここでこうして生きているのか?」です。
歴史の流れの中での考察ですので、1章から順に学習するのが良いと思いますが、ご自身の興味のある章から広げて読み進めてゆくのも面白いかも知れません。
ソクラテスの「汝自身を知れ」の言葉の通り、自身を見つめ直す良い機会が与えられる、素晴らしい科目だと思います。


魚住先生からのコメント>

お勧め、ありがとうございます。
この科目は、「大切なのはただ生きるのではなくて、よく生きること」というソクラテスの哲学の精神を持って、「何ゆえに、われわれは、今、ここに、このように生きているのか?」を根本にして、一緒に自ら考えることを願って作りました。

そう、印刷教材を見ていただきたいですね。口絵は「宇宙に浮かぶ青い星・地球」の写真。「何ゆえに」を問うと、この地球で生きていることから考えるべきだからです。
人類の精神史を振り返って、儒教と道教(中国)、仏教(インド)、旧約聖書(中東)、自然哲学(ギリシア)の根源思想を踏まえて、各文化圏が展開し、西欧で近代科学技術が誕生し、その延長上に現代文明があるという見取り図を示しました。

西欧人に先祖から住む地を追い出されたアメリカ先住民の、近代文明を根本的に問い直す「父は空、母は大地」のスピーチに、自分自身が問われていると感じた学生さんも多い。
西欧でもニーチェがニヒリズムを指摘した後、2つの世界大戦を経て、現代では大規模な科学技術によって、人間も含めてすべての物を巻き込む「総かり立て体制」にあるとするハイデガーの思想に、その通りだという方も多い。

今や地球規模で人類のみならず多様な生命の将来が脅かされている環境倫理、人間の誕生から体外受精・出生前診断などや、脳死や終末期医療まで倫理が問題となっています。
自分自身がどう生きるのかが問われているのです。
それぞれの時代の歴史の中で生み出された哲学・思想に学びながら、今および将来のわれわれのあり様を自分で考えることは、コロナ禍の現在、ますます大切なことだと思います。

 

2月19日にBS231chで放映された「大統合自然史」でお話しされている場面

この科目の詳しいことはこちらから!

 放送大学シラバス 哲学・思想を考える (’18) 』

公開日 2022-02-25  最終更新日 2022-09-12

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