
卒業研究を終えて
放送大学佐賀学習センター2023年度履修 松尾 葵
放送大学入学時には、まさか卒業研究をするとは考えてもいませんでした。
私は以前から、理論だった文章を書くことが苦手でした。高校性の頃からその苦手意識があり、その後の進学先、就職先でも何となくその意識が払拭されることはありませんでした。コロナ禍、私生活で生まれた空白を埋めようと進学した放送大学。実施されるか否か直前までわからなかった対面授業で「レポート作成の基本2021」を無事に履修し、少しだけレポート形式の文章を書くことに抵抗がなくなったと感じました。
この受講を機に、せっかくなら卒業研究をやってみようと考え、紆余曲折を経て何とか研究を終えることができたのです。
研究をするにあたり、担当の中島先生には多くのご迷惑を掛けながらも熱心に指導していただき、心から感謝申し上げます。この学びを今後の生活、業務、更には心理学の学びを深めていく糧にしていきたいと思います。
卒業研究を書き終えて
放送大学佐賀学習センター2023年度履修 鐘ヶ江 好美
私は「起立性調節障害に罹患した子どもの生きづらさ」をテーマに卒業研究を書きました。
そのきっかけは、自分の子どもがこの病気に罹患したことでした。当初は、広く認知されていない病気で、どのような具合に症状が出て、治るものなのか全くわかりませんでした。そのため、卒業研究として取り組みを始めました。
その際には、佐賀大学の先生が担当講師として指導をしてくださいました。数ある論文を収集し、研究に最適と考えられるものを選択していましたが、不慣れな論文を解読したり、専門用語の意味を理解したりすることは大変難しく、多くの時間を要しました。また、論文を執筆した経験はなく、どのように書いてよいか分からないことが多々ありした。しかし、担当の先生の指導を仰ぎながらいよいよ書き終えることができました。
今回の研究を通して、起立性調節障害に罹患した子どもや保護者が抱く不安は普遍的であっても、その当事者らを取り巻く環境や病気に対する理解は、着実に前進していることが分かりました。こうした学びは、自分の知識を深めるだけでなく、その分野に対して社会が持つ様々な見解や研究を知り、それらをどのようにして落とし込んでいくかというところにまで発展しました。そうした知識だけにとどまらない広い学びを行うことができるということは、非常に嬉しく、また、私の今後の学びにとっても大変重要なものとなりました。
佐賀学習センター機関誌「バルーン」第110号(2025年1月発行)より掲載