放送大学の「象徴」の一つがとうとう!

次の写真は放送大学本部(千葉幕張)の写真です。本部正面玄関の近くで、時期を変えて、ほぼ同じ場所から撮ったもの。皆さんはどんなところが違うと思われますか?

手前の花壇、壁の白さ、空の色、はたまた構図が違うなど、色々と気になった方もいるかもしれません。それも正解。でも、多くの人が一見して気になったのは建物の上。そう、放送大学本部で長年に亘りシンボルとして愛された「赤と白の鉄塔」のありなしではないでしょうか。

この赤と白の鉄塔は、放送大学の番組を東京タワーへ伝送するためのパラボラアンテナを支える鉄塔です。続けてもう一つ。先の2枚の写真で、どちらが古い写真だと思いますか。本部にお越しになったことがある方は、記憶を手繰り寄せてみてくださいね。

答えは「左の写真が古いもの」です。なので、右のほうがより新しいものであり、今では鉄塔が撤去されてしまったということですね。

かつてあったこの鉄塔の先端は地上70mの高さに達し、電波が東京の市街地を超えるよう設計されていました。1983年の設置を経て、1985年から2018年までの33年間、この鉄塔に取り付けられたアンテナから放送番組を東京タワーに向けて伝送し、そして東京タワーより関東広域圏にテレビ及びラジオ放送による授業を地上波で発信していました。

放送大学の開講当初、テレビ放送が視聴可能なエリアは、関東の一部地域に限られていましたが、現在ではBSデジタル放送、CATV、さらにインターネットにより日本全国で本学の放送授業が視聴できるようになっています。地上波放送を終了したことで、鉄塔はその使命を終え、解体・撤去されることになったのでした。「少し寂しい」というお声もあるかもしれません。

しかし、このたび「鉄塔」の一部が、記念オブジェクトとして本部の正面玄関横に設置されることになりました。除幕式と合わせた鉄塔の一部が次の写真です。

多くの学生に番組を届けてきた鉄塔とアンテナ。役割を終えましたが、これもまた放送大学と学生が歩んできた歴史の一つです。本部に足をお運びになった際は、ぜひそんな背景に思いを馳せながらご覧ください。

公開日 2024-03-29  最終更新日 2024-03-29

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