【学習センター機関誌から】私のお遍路体験①(学生作品紹介ページ)

(宮崎SC)全科履修生 柴田 俊一

私がお遍路を実際に見たのは娘の高知大学の入学式の為、フェリーで佐伯から宿毛に渡った時だ。話に聞いていたが見たのは初めてだった。私も人生の区切りに行ってみたいとその時に思った。
お遍路とは、「弘法大師」空海が修行したといわれる四国の礼所を訪ねることで、自身も修行するという目的で始まった巡礼のことである。四国4県を一周するという、世界的にも珍しい「回遊性」の道のりは約1400キロにも及び、すべて巡拝することで煩悩が取り除かれ、弘法大師の功徳を得られるといわれている。
私は定年退職前の有給休暇を利用して行くことにした。


まず手始めに、白衣、輪袈裟、菅笠、金剛杖納経帳、念珠、経本、線香、ろうそく納札、をネットショップで購入した。
10月13日朝、8時に自宅を出発、フェリーで大分県佐伯市から愛媛県八幡浜に行き松山道で徳島県の霊山寺へ向かった。17時以降の為お寺に入れず、近くの道の駅で車中泊をした。
朝7時に霊山寺に行き、お寺の尼さんにお遍路の作法を教えてもらい、私のお遍路が始まった。

簡単に参拝のルールを書いておく。お寺は基本的に左通行だ。まず山門で一礼し、手水場で心身を清める。
次に鐘をつく、ろうそくと線香をあげる。仏教において、ろうそくは仏様の智慧の光明を、線香は仏様の慈悲を表しているそうだ。まずはろうそくを奥から1本立てて、線香を中央に3本立てる。
納札箱に納札を入れる。その後、お賽銭をあげる。仏説魔訶般若波羅蜜多心経を読経する。その後、お寺の御本尊の御真言を3回唱えた後、最後に回向文を唱える。
さらに大師堂でもお参りする。大師堂では御真言は唱えない。300円を納め納経所で御朱印をいただく。その時に御影を2枚くれる。
お寺は7時から17時までしか開いていないので時間を考えて行動しなければならない。私の場合、車で回ったので1日にどの位回れるか、分からないので最初は戸惑った。
しかし、わくわく感があり、若い頃、青年海外協力隊で最初に海外に行った、メキシコでの語学研修での感情を思い出した。


私は第1番礼所から始めた。お遍路を始めることを「発心」と言う、発心とは仏教用語で「悟りを求める心をおこすこと」。自然や人々とのふれあいを求める、人生の転機を問う、病気の平癒を願う、観光など、遍路に出る目的は人それぞれどんな気持であれ「行ってみたい」と思ったときに始めようと、本に書いている。
私が1番礼所の霊山寺で感じたことは多くの人達がお遍路に来ていることだ。特に感動した事は、ある一部の人達が仏説魔訶般若波羅蜜多心経を経本無しに読経することだ。四国は弘法大師の産まれた場所であり長い間に培われた文化だと感じた。特に若い世代が祈り、摩訶般若波羅蜜多心経を読経しているのを見ると感動した。


(宮崎学習センター機関誌「向日葵」第 103 号(令和 4年1月)より)

機関誌 「向日葵」 バックナンバーはこちらから→https://www.sc.ouj.ac.jp/center/miyazaki/about/magazine.html

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