『生物環境の科学(’16)』 (放送授業・テレビ科目)

担当講師:加藤 和弘
(放送大学 副学長/教授)

<推薦者のコメント>上西 葉月さん(全科履修生)

「生物環境の科学」をおすすめします。かつて生物に挫折した私でしたが、楽しく学ぶことができました。この科目を通して、私たちの活動が生物に対してどのような影響を与えているのかを知りました。地球温暖化・環境破壊・大量絶滅等人間が地球環境に大きな影響を与えていることが報道されている現在において、私たちのどのような行動が生物を絶滅へと追いやっているのでしょうか?なぜ、生物の多様性を保全する必要があるのでしょうか?
この科目を通してこれらの問いに対する自分なりの答えをだせ、複雑にかかわりあう様々な生物の関係・環境との相互作用を概観できたとき、街や自然の中を歩くときに違った景色を見ることができるようになるでしょう。

私は、生態学の奥深さを知り、もっと学びたいと思うようになりました。
興味を持った方は、森林生態学・保全生態学・生理生態学等の細分化された領域についてより深く学習を進めてもいいかもしれません。


<加藤先生からのコメント>

お薦めくださり、ありがとうございます。
生物多様性の問題それ自体は、今日、社会において広く認識されています。その一方で、生物多様性が損なわれる理由については、正しく理解されていない場合もあるようです。例えば、里山の林における生物多様性は、人間による適度な管理がなされることで長年にわたって保たれてきました。管理には、林の下草を刈り、落ち葉を除くことの他に、定期的に林の木を伐採することも含まれます。こうした管理が生物多様性を損なうという意見が示されることがありますが、管理をしないと生物多様性はむしろ徐々に低下してしまいます。

生物多様性が維持される仕組みを理解したうえで、生物多様性の問題について考えていただきたい。そのための出発点となるよう、この授業では、生物とそれを取り巻く環境との関係を、できるだけ平易な形で紹介いたしました。生態学的な事項について関心をお持ちのかただけでなく、生態学についてこれまでに学んだことがないけれども生物多様性の問題には関心がある、といったかたがたにも、取り組んでいただけますと幸いです。



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公開日 2023-11-24  最終更新日 2023-11-24

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