【学習センター機関誌から】卒業生代表謝辞

情報コース
愛知学習センター
近藤 繁

 

本日は新型コロナ禍の中、私たち卒業生のために学位記授与式開催と、ご臨席を賜り誠にありがとうございます。氏家所長はじめ関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。卒業生を代表して謝辞を述べさせていただきます。

私は経済的なこともあり、中学を出て就職しました。しかし社会に出て「学ぶこと」の重要性を感じ、24歳で通信制高校に入学しました。通信制で学ぶということは孤独で簡単ではありませんでした。入学時、スクーリング協力校で6クラスあったクラスも2年次には3クラスとなりました。さらに3年次には2クラスとなりました。この頃からクラス仲間ができました。
「ここまで来たら、お互い卒業できるように頑張りましょう。」とお互い励まされたり、励ましたりしてなんとか4年間で卒業することができました。その後、私は通信制大学に進もうとしましたが、当時愛知県には通信制大学は無く諦めました。いつか日本にも広域通信制大学ができることを期待していました。

私は定年後の2005年2学期放送大学に入学しました。入学時のバス研修旅行自己紹介で、この通信制高校のクラスのことを話し、「放送大学にはクラスが無いので自分に負けないように頑張ります。」と話しました。研修旅行数日後、当時の所長から電話がありました。「愛知学習センターにクラス会つくりましょう。」となり、放送大学初の052クラス会が発足しました。私はその後2012クラス会にも所属し、研修会、懇親会、ハイキングにも参加し、楽しい学生生活を過ごすことができました。私にとってのクラス会活動は「学ぶ」という、モチベーション維持向上にも大変役立ちました。

現在クラス会も新型コロナ禍で活動しにくい状況ですが、終息したら活性化し、多くの学生が参加されることを希望します。

私は本部主催の学位記授与式は、新型コロナで中止となった5回目を除いて4回出席しました。出席によってモチベーションを維持することができました。北海道の95歳超えの学生が卒業され特別表彰されたこと、また3回目と思いますが全国で20数名が全コース卒業され名誉学生となられました。学位記授与式で名誉学生は一同起立されました。その中に75歳前後の方が多くみえました。私も、もう少し頑張って「全コース卒業しよう」と心に決めました。そして本日全コース卒業することができました。入学時の学長挨拶文のなかで、「学習」は「Haste not, Rest not」(急ぐな、されど休むな) というこの言葉を肝に銘じて学んで来ました。1回目卒業後、2年間大学院修士選科生として学びましたが、私には大学院修了はハードルが高く、再び学部生として学ぶことにしました。

私が全コース卒業できたのは、放送大学の先生、職員、クラス会仲間、家族、その他関係者皆様の支えがあったからと感謝しています。

授業においては、面接授業で豆腐と大豆を使い、[PCRによる組換遺伝子の検出]、[実験で学ぶ物理学]では霧箱製作し素粒子の観察など、他では経験できない授業を受けさせていただきました。また、観光、知人友人訪問などを兼ねての、東京、神戸、山梨、福井、岐阜など県外での面接授業も懐かしく楽しい思い出となりました。定年後放送大学で学んで17年、現在77歳、私の人生の中で最高でした。なお、今後は学部選科生として、興味ある科目を学びたいと思います。

最後になりましたが、新型コロナがいつ終息するかわかりませんが、お互い留意され、放送大学および10月より移転される愛知学習センターの更なる発展と皆様のご多幸を願い、謝辞とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

※ 移転は2022年当時


愛知学習センター機関誌 「しりあい」122号(2023年1月発行)より

 

公開日 2023-06-23  最終更新日 2023-06-23

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