【学生の声】「放送大学と農ある暮らし」

放送大学新潟学習センター学生

私は高校卒業後、すぐに放送大学へ入学した。同世代の中では少数派かもしれないが、この選択が現在の佐渡での農ある暮らし、特に父の柿の生産と水稲農家での見習い修行を支える学びとなっている。

放送大学への入学を決意したのは、当時在籍していた通信制高校の先生の薦めからで、「中村くんは勉強するのが好きそうだし、放送大学という通信制の大学があるから入学して勉強してみたらどう?」という一言からだった。公立の進学校に在籍していたが、高校3年時の春頃から、自分なりに努力しているつもりでも思うように大学入試の模擬試験の成績が伸びず、精神的にも肉体的にも疲弊して、自信を失い、鬱状態になっていた。ほどなくして通信制高校へ転学した。高校卒業間際、ある大学が主催する里山の課題解決のアプローチを中高生で話し合って考えるワークショップに参加したことがきっかけとなり、農業の担い手不足や自然との共生に関心を持つようになった。そこから、自分の生活費と学費捻出のためにお世話になった通信制高校の学習センターを運営する社団法人で働きながら、放送大学で学ぶ勤労学生になった。

その後、農業について理解を深めるために、若手の農業団体やトキとの共生を目指す地域での農業体験などのイベントに参加したり、島内の現役農家や県の農政局の方々と交流を重ねたりした。一昨年からは水稲農家で土日のみ農作業のお手伝いにも行くようになり、その頃から農業者になる決意を固めた。昨年3月末をもって、その社団法人を退職し、農家の雇人としての生活を始めた。日々農作業や作物の生育管理をしていると問題や疑問に当たるが、それに対する仮説を立てて自分で思考し、ときには人を頼り、解決していくのが楽しかった。植物の構造や農業経営に必要な会計の知識は、放送大学で履修した科目から学んだ内容が大いに役立っている。低廉な学費とインターネットを活用した学習環境により、気軽に学び直しや大学学部水準以上の内容を学べるのは、やはり放送大学の大きな魅力だ。将来は地域に根差した農業者として佐渡島の農業を守っていきたい。。


プロフィール
中村 洸葵(なかむら こうき)    放送大学 新潟学習センター所属

佐渡島内で農業を営んで、生計を立てるべく、水稲経営の農家のもとで見習い修行と父が営む佐渡南部地区特産の柿の生産に携わる。放送大学で得た学びを農作業等の実践・経験と結びつけて思考し、既存の経営スタイルだけでない方法を日々模索する。

※2025年12月22日発行 文部科学教育通信「私の放送大学」掲載の記事です。


関連記事
インターネットで
資料請求も出願もできます!