アップデートが続けられる自分でいるために 佐藤 由理(さとう ゆり)/ 大分学習センター

国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊についてご存じの方も多いと思いますが、これへの参加をきっかけに、協力隊のサポート業務も含め計約13年間を東アフリカで過ごしました。
この業務では国際協力の知識が求められますが、知識が足りないことは認識しながらもそのころは目の前の仕事をこなすことで精いっぱいでした。

そんな帰国後にたまたまテレビで観たのが高橋和夫先生の「世界の中の日本」の授業でした。
本屋で教材を探すと放送授業と同じ章立てで参考文献も書かれていて、これなら今の自分でも勉強できるかもしれないと考えたのが放送大学を始めたきっかけです。

しかし現実は甘くありませんでした。先生方の説明がしっくりこなかったり、課題の問題の解釈違いをしたり、正答に納得がいかなかったり、焦りとイライラの勉強は、これも偶然観た放送授業で「ヒューリスティック」という言葉を知ったことで変わりました。


「経験が有る」と信じてしまっている私の脳はそこに固執して、目の前に提示されている知識をきちんと見れていないのではないか。そこで自分に課したのは「課題の正答の意図を100%理解するまで、自分の経験で解釈しない」ということでした。
まだまだできているとは言い難いですが、少なくとも授業や学習センターのオープンユニバーシティカフェの中での気づきは増えたように思います。

そんな一方で、学習センターでは興味を引かれる知識や経験をお持ちの方にたくさんお会いします。そんな方々とお互いに学び合う機会が作れないかと考えて本年「この指とまれの会」というサークルを立ち上げました。
まだ卒業研究の発表会を始めたばかりですが、今後は自然の野外観察、趣味の紹介、学びの実践事例共有など会員の皆さんといろいろな企画を作って行きたいと考えています。

AI、ブロックチェーン、プラネタリーバウンダリー、新しい言葉に翻弄され続ける毎日ですが、放送大学を活用し時流にしがみ付き続けたいと思います。


プロフィール  

1990年 熊本大学大学院理学研究科修士課程修了
2001年 国際協力機構青年海外協力隊のボランティアとして東アフリカのタンザニア国に理数科教師として派遣協力隊任期終了後、協力隊サポート業務などでタンザニア国、ウガンダ国に計約13年在住
2019年 放送大学で選科履修
2020年 放送大学入学「人間と文化コース」
2023年 放送大学大分学習センター在学中

※2023年10月9日 本誌掲載の記事です。


大分学習センターウェブサイトはこちら

公開日 2023-12-22  最終更新日 2023-12-22

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