【学習センター機関誌から】「チャットGPT」と戯れてみませんか?

徳島学習センター 所長
橋爪正樹

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「よしの川」第96号で,現在,第4次産業革命が粛々と進み,「ソサイエティ5.0」という新しい社会が作られようとしており,その社会実現のために「リスキリング」という学び直しが必要となり,政府もそれを後押ししていることを紹介しました。
その新しい社会ではさまざまなセンサを内蔵した「モノ」がインターネットにつながり,大量のデータが収集できるようになります。そのデータを利用しコンピュータが人工知能を応用し我々の活動を支援する社会が作られようとしています。

その中で,昨年11月に人工知能の手法を使って人間が使う言葉でコンピュータと対話できる「チャットGPT」という会話プログラムが公開されました。
今回,新入生を迎えたのでチャットGPTに「徳島学習センターはどんなところですか?」と問いかけてみました。その結果が次の枠内です。

チャットGPTに徳島学習センターについて訊いてみた回答(下線は著者によるもの)

コンピュータは流暢な日本語で回答しています。この後,「英語で答えて!」と入力すると英語で回答文を出してきました。このようにチャットGPTはキーワードを入力しそれに関連するウエブページを紹介する現在の検索サイトと大きく異なっています。

在学生の方々はこの回答文を読んでどう思いましたか?
回答文中の印刷機,授業室,ライブラリーはプリンター,講義室,図書室が自然だし,1.の学習室,3.のライブラリーは本センターでは「視聴学習・図書室」だし,図書の貸し出しはしていません。
コンピュータはそのデータまで入手できていないため,情報不足で誤った情報を出しています。
それは人間と同じですが,ただ問題なのは人間側がコンピュータは誤った結果を出さないと強く思い込んでいる点にあります。

大雑把に言えばチャットGPTはコンピュータに記憶している大量の文章データを解析し,そのデータから人間が文章を作り出すパターンを見つけ出し,それに従って作文しています。そのためデータ不足や情報が誤っていればおかしな回答文を作ります。
人間が学習して賢くなるのと同様に上記の誤りを正すには正しい情報をコンピュータに与えないといけません。

チャットGPTは短歌も詠めるので「徳島学習センターを題材にして短歌を詠んでください。」とお願いしました。
その結果,「静かなる,徳島の学び舎に,知を求む,講座の先に広がる,新たなる世界」と詠んでくれました。この短歌を読んでどう思いましたか?

チャットGPTは利用者登録すればパソコンだけでなくスマホを使って無料で対話できるものが公開されています。この際,この人工知能と戯れて作られようとしている新しい社会を垣間見てみませんか?


徳島学習センター機関誌「よしの川」第98号(2023年4月1日発行)より、一部編集して転載

公開日 2023-06-23  最終更新日 2023-06-23

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