2023年度 新任教員のご紹介 (2)

 

生活と福祉コース

川島 聡 かわしま さとし

教授

障害と人権の法的問題の研究

生まれは東京です。新潟大学大学院で2005年に法学の博士を取得した後、東京大学大学院経済学研究科特任研究員や明治大学法科大学院教育補助講師などの立場で研究・教育に従事し、岡山理科大学准教授、同教授を経て、2023年4月に放送大学に着任しました。

専門分野は、障害法と国際人権法です。
障害法(disability law)は障害者を対象とする法分野です。国際人権法(international human rights law)は人権を対象とする国際法分野です。どちらの法分野にも共通して、障害者権利条約の研究を20年以上積み重ねてきました。

差別禁止の法理や障害法の構造なども重点的に検討してきました。事柄の性質を本質部分と非本質部分とに区別した上で両者を総合的に捉え直すことで、差別の法的概念をより説得的・整合的に説明できる、と考えるに至りました。障害法の構造については、差別禁止と社会福祉との補完的・緊張的な関係に着目した説明を試みました。

放送大学での予定科目は「障害者の自立と制度」です。2023年度に収録し、2024年度から放送されます。松井彰彦東京大学教授のご専門である経済学(ゲーム理論)と私の専門である法学(障害法)との学際的観点から障害者の制度を検討しています。


情報コース

平岡 斉士 ひらおか なおし

准教授

楽に楽しく学んでもらう技術とそれを追求する熱意

効果的・効率的・魅力的に学んでもらう方法、簡単に言えば、楽に楽しく学ぶための方法を研究しています。

楽に学ぶことに意味があるのか!と思われる方もいるかもしれません。しかし、楽に学べることは楽に学ぶことで、空いた時間で楽には学べないことを学べるわけですから、やっぱり楽に学べることは楽に学んだほうがよいはずです。そして何より、学んだことを実際に使う時間だって必要ですし、実際に使うことで学べることも多々あるはずです。と考えればやはり、楽に楽しく学ぶことは大切なのです。

一方で、教える側の態度を考えてみます。「熱意はあるが技術がない教え手」と「技術はあるが熱意がない教え手」のどちらがよりよい教え手でしょうか。真の熱意がある教え手は教える技術を学ぼうとするはずと考えると、熱意はあるが技術がない教え手はただ自分の熱意を押し売りしているだけに思えます。一方で熱意がない教え手は技術を更新しないまま、状況の変化に対応できなくなるでしょう。これを私は探偵フィリップ・マーロウの言葉をもじって「技術がなければ教えられない。熱意がなければ教える資格がない」と言っています。

というわけで、私は、学生の皆さんには楽に楽しく学べるように学んでほしいという熱意を持って頑張っていきます。


公開日 2023-07-21  最終更新日 2023-07-21

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