
1969年、商業高校卒業後、地元の地方銀行に就職。現役のときから学び直しの必要性を痛感し、定年を機に放送大学教養学部に入学しました。5年間で卒業する計画でしたが、卒業研究(研究題目「人口減少と地域金融機関の経営戦略〜長崎の事例を中心に〜」を執筆し、結果的に6年間充実した学び直しでした。とくに卒業研究への挑戦は、統計学、面接授業(学術情報の検索と管理)等や地元大学の図書館で汗を拭きながら文献資料を発見したときの喜びはひとしおでした。ご指導いただいた教授から大学院での研究をすすめられ、未知の世界〝大学院〞への挑戦が始まりました。
大学院入学試験対策では、英語翻訳に時間を要しました。50年振りの本格的な英語への取り組みであり、友人に家庭教師をお願いし、2度目の挑戦で合格。浪人の期間中に大学院の科目(22単位)を修得し、修士論文に集中することが出来ました。第2弾として、研究題目は「金融政策と地域金融機関の経営戦略に関する考察〜合併後の十八・親和銀行経営の視点から〜」を執筆しました。新たな挑戦に苦しい戦いはつきものです。ご指導いただいた教授の指摘事項をクリアするために、提出期限前の3カ月間は毎日パソコンとにらめっこ状態でした。修正を終え期限ギリギリに提出。これで一安心。口頭試問を経て試験結果当日、ネットで確認、 〝修了(合格)〞 頑張った成果が認められ、修了の喜びもひとしおでした。
学びに定年なし。4月からは、新たなる挑戦が始まりました。論文で採り上げた内容を深掘りするために教養学部に戻り、面接授業と科目履修を続けています。
学びはいつからでも、何度でも。知的好奇心を満たすための勉強や研究ができるのが、放送大学最大の魅力です。教養は生き抜くための心強い武器になります。
プロフィール
髙潮 昇(たかしお のぼる) 長崎学習センター所属
1969年4月 商業高校を卒業後に地元地方銀行に就職
47年間の勤務を終えて退職
2012年4月 教養学部(社会と産業コース)入学
2018年3月 教養学部卒業
2023年4月 大学院文化科学研究科(社会経営科学プログラム)入学
2025年3月 修士課程修了
※2025年9月22日発行 文部科学教育通信「私の放送大学」掲載の記事です。










