【学習センター機関誌から】謝辞 コロナ禍を超えて

久原 萌花

放送大学長崎学習センター卒業生代表

本日は、私ども卒業生のために、盛大な式典を行っていただき、誠にありがたく、厚く御礼申し上げます。

私が、放送大学に入学したのは、コロナ禍がきっかけでした。高校卒業後、海外の大学へ進学しましたが、その矢先に、コロナによるパンデミックが起こりました。
入学からほどなくして帰国。しばらくは日本でオンライン授業を受けていましたが、いつ入国できるのか、このパンデミックがいつまで続くのかと不安な日々を過ごしていました。海外の大学を卒業したい気持ちと、コロナ禍で思うように指導を受けられない日々に葛藤がありました。
そんな時にパンデミックの影響が少ない「通信制大学」という選択肢を見つけ、両親にこれ以上の経済的負担をかけたくないという思いもあり、放送大学を選びました。

放送大学へ入学すると決めた時、周りの人から「ちゃんと卒業できるの?」「やめてしまう人が多いんじゃないの」と反対の声もありました。しかし、コロナ禍の社会情勢に左右されることなく自分の力で学費を払い勉強したいという思いから入学を決意しました。もちろん、フルタイムで仕事をはじめたばかりで、勉強時間を確保するのは簡単ではありませんでした。私の場合、特に大学院進学を希望していたので、最短の4年で卒業するため1学期間に多くの科目を履修し、仕事、家事、勉強と多忙な日々を過ごしました。働きながら勉強している人は、私の職場にはいなかったので、勉強へのモチベーションが下がったり、うらやんだりすることもありました。しかし、こうやって卒業の日を迎えられたのは支えてくれた人たちのおかげです。深く感謝申し上げます。

そして、この4年間何よりも支えになったのは、面接授業で出会う受講生の前向きな姿でした。まだまだ学びたいという意欲を持った人生の先輩方や、様々なバックグラウンドを持った方と一緒に受講することは、私にとって大変刺激になるものでした。1人で勉強している時には感じることのない喜びや、疑問、新たな発見もあり、毎回の面接授業が楽しみでした。

この4年間で学び続けることの大切さ、そして面接授業を通して人とつながることの意味や必要性をより感じることができました。放送大学で培った、学び続ける気持ちをそのままに今後は臨床心理士の資格取得を目指し大学院へ進学を目指しています。人生の先輩方に負けないよう、学びを深め、様々な経験を積んで、心理カウンセラーとして活躍できるよう精進してまいります。

最後になりますが、私たちをご指導くださいました先生方、学習センターの皆様、お世話になった学生の方々にお礼を申し上げますと共に、放送大学の発展を祈念し、卒業生を代表してお礼の言葉とさせていただきます。


長崎学習センター機関誌「出島」第118号(2024年10月発行)より掲載

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