沖縄SC 全科履修生(人間と文化コース) 木村 成子
私は中学生のころから看護師になりたくて、大学に行きたいと願いましたが、経済的にも学力的にも恵まれず、勤労学生をしながら26歳で看護師になりました。
しかし、なりたくてなった看護師でしたが、結婚を機に転勤族の仲間入りをし、子育てに夢中な専業主婦として、気がつくと12年の月日が経っていました。
子どもが小学生になった頃、施設で看護師の仕事を始めましたが12年間のブランクは大きく、命に携わることへの不安がありました。「このまま仕事をしていていいのか?」「学び直しが必要」と思い、大学へ進学したいと思いながらも、子育て、転勤、時間、金銭面などの壁が立ちはだかり、希望を叶える事ができずに過ごしていました。
そんな中、放送大学の存在を知りました。子育て中でもマイペースで時間が確保できる。全国どこでも学べる、学費がお手頃、多くの大学講師が教科書を作成し講義してくれる放送大学。これならなんとか勉強できそう。取れた単位は残る。中退しても、また戻れる。医療系の教科をもう少し学ぶことが出来たら医療現場に立つことへの不安の軽減と自信につながるといいな。認定心理師の資格も取れたらいい。など、色々な思いを胸に入学を決意しました。
そして、面接授業で出会った講師や、多くの学生が、学ぶことの楽しさと意欲を倍増させてくれました。
放送大学では、定年後に入学した方や、教員、大手会社のトップビジネスマン、戦後生まれで高校進学ができずにいた先輩方、大学卒業を目指す若者、老若男女問わず多職種の方が学んでいます。
さらに、十年以上学び続ける学生がいることも珍しくありません。
そういう方々と共に学習を継続している中、私は身近な人から、「大学卒業して何するの?お金の無駄じゃない。何の役に立つの?看護師の資格で働けるから必要ないのでは」と批判されました。仕事や子育てで思うように勉強が出来ず、試験に合格できなかった場合など、大学を辞めてしまおうかと思うこともありました。
しかし、講師や学生の励まし、同じように頑張っている学生の姿に励まされ、大学生活を続けることができました。そして、興味のある教科から学び続けているうちに、多くの単位を取っていました。
※翌月掲載の「【学習センター機関誌から】学生寄稿 放送大学での学びが私の未来を拓く(2)」に続きます。
沖縄学習センター機関誌「キャンパスニライ」第103号(2022年7月発行)より
公開日 2022-12-16 最終更新日 2023-01-20