コラムOUJより 「色と色覚」 二河 成男 教授

放送大学の様々な情報を映像でお届けする「放送大学キャンパスガイド」の『コラムOUJ』では、専任教員が毎回1つのテーマで語っています。

コラムOUJ 2022年12月号③には、二河成男教授(自然と環境コース)が登場。専門は生命情報科学です。
今回は、「色と色覚」をテーマに、ミツバチの色の見え方を中心にお話しいただきました。

ヒトの目は、たくさんの色が含まれている太陽の光が物体に反射したものを見ています。しかし、ヒトの視覚が見える光の範囲は決まっていて、紫外線や赤外線は見えない光であると二河先生は話します。

識別できる光の範囲は生物によって異なります。
例えば、アゲハチョウの仲間であるキアゲハ、またハトといった生物は、ヒトより広い範囲の光を見ることができます。ミツバチに関しては、紫外線は見えますが「赤色」が見えないという特徴があると言います。

続いて二河先生は、ミツバチにとって「赤色」のものは何色に見えているのか、また、ミツバチは赤色の花をどのように探しているのかについて説明します。
また、ミツバチが実際に見ている色について、ノーベル生理学賞を受賞したカール・フォン・フォリッシュ*の実験を基に説明します。

最後に、二河先生は色や色覚に関する講義について次のように紹介します。
「2023年度には『色を探求する(’23)』や『感覚と応答の生物学(’23)』という授業を開講します。色や生物の感覚に関することに興味のある方は、授業選択の際に検討していただけたらと思います。」

*カール・フォン・フォリッシュ:動物行動学者。ミツバチの色覚と花びらの色の関係を明らかにし、また、ミツバチのダンスが仲間に食物の位置を伝達する手段であることを解明した。1973年にノーベル生理学・医学賞を受賞。

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公開日 2023-03-17  最終更新日 2023-03-17

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