【学習センター機関誌から】「かいこうず」第100号の刊行にあたって

高津 孝
放送大学鹿児島学習センター所長

本号で、放送大学鹿児島学習センター機関紙「かいこうず」は第100号となります。
同時に鹿児島学習センターも開設以来、四半世紀、25年目となりました。この間、鹿児島学習センターの発展、充実に努力された歴代所長、事務長、職員の方々、また、客員教員、そして面接授業講師としてご協力いただいた県内諸大学、諸機関等の先生方、そしてなにより鹿児島学習センターに所属し真摯に勉学に励まれた学生の皆様に感謝を捧げたいと思います。

かごしま県民交流センター

放送大学は、昭和58年(1983)4月に設置され、昭和60年(1985)から放送による授業が開始されました。鹿児島学習センターは、平成10年(1998)に設置され、同年10月から学生の受け入れが始まりました。 機関紙「かいこうず」第1号の発刊もこの時です。センターは最初、旧鹿児島県庁舎東別館6階で開学し、平成13年(2001)3月に旧鹿児島県警本部庁舎に移転し、平成15年(2003)3月に現在のかごしま県民交流センター西棟4階に移転しました。

さらに、同年5月には奄美大島名瀬市に鹿児島学習センター外視聴室が設置され、平成21年(2009)4月には県立奄美図書館に移転しました。

鹿児島学習センターの現状は、九州各県の学習センターに比べ、交通の便、施設の充実ともに優れた条件下にありますが、これまでの鹿児島県側の関係者の方々の努力の賜物と考えております。

鹿児島県立奄美図書館

今年3月25日に東京のNHKホールで開催された令和4年度放送大学学位授与式に出席してまいりました。特に印象的であったのが、卒業生を代表して謝辞を述べられた大城敏雄さん(大阪学習センター)です。78歳のご高齢で、全盲という障害を抱えながら、卒業論文を書き上げて卒業された経緯を、点字原稿を手でたどりながら、謝辞として読み上げられ、実に感動的でした。放送大学の学生の皆さんはそれぞれ固有の物語を持っており、なぜ学ぶのかということに明確な回答を持っている。これこそが放送大学生の特徴ではないかと強く感じました。あらためて、放送大学が社会的意義の大きい教育システムであることを思い起こさせてくれる体験でした。


鹿児島学習センター機関誌「かいこうず」第100号(2023年7月発行)より

公開日 2023-10-24  最終更新日 2023-10-24

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