放送大学の授業は楽しくてなりません 河野 朋子(こうの ともこ)/ 広島学習センター

現在56歳、この56年間に体験し読んで見聞きして、そうして感じた全てをもってこの放送大学に通っています。

50歳の誕生日を迎えたとき、半世紀も生きたのに、思うことがあるのに、何もできない自分に「仕方がない」と淡々と日々を過ごしていました。
何かを思い、誰かに話しても「そうよねぇ……でも私たちにはどうしようも出来ないよねぇ……」または「あんたが考えても何も変わらないじゃん」と、そして私もその考えに納得し日々を過ごしていました。

ある日、ここ放送大学広島学習センターの敷地内の別の施設に用事がありました。その際に放送大学の公開講座の予定表を見つけ、そして聴講に来ました。先生方の授業に引き込まれ、楽しくて何度も来ました。
そうしているうちに、放送授業をBSで見ることができるとわかり、見て……としているうちに勉強をしたい自分に気が付き、ならば勉強をしようと思いました。掲示板のクラブ活動も楽しみでした。
説明会に参加し、願書を提出、2020年4月入学が決定し、その日を楽しみにしておりました。

ところが2020年3月のロックダウン、学校への入校禁止、4月には何となく入学、面接授業の中止や制限。でも時間ができたので、履修した授業以外も沢山見たり聞いたりできました。
個人的に興味がある「有職故実・植物・地球が生まれて今までの地球の歴史と小さな命が生まれてから現在までの歩み」……放送大学の授業は楽しくてなりません。
そのすべてを理解するだけの力がないのはとても残念なのですが、少しずつ努力をしているところです。

現在は公開講座やクラブ活動にも参加し、実際に大学へ行くことも多くあります。何度も行っていると顔見知りになり、何かのきっかけでお話をしてくださる方もできました。
その方々はそれぞれに知識が豊富で意欲的で、エネルギーに満ち溢れており、いつもパワーをいただいております。

妹が生まれ・小中高校短大・就職・結婚・出産・子育て・認知症の母・急死した父……これから続く未来が、私に何年残されているかわかりません。でも、私に与えられた時間を精一杯楽しんでいきたいと思います。
どこかでお会いできましたら、どうぞよろしくお願いいたします。


プロフィール  

1966年生まれ。
1986年 不況で短大卒の就職難。地元有名銀行の募集さえもが若干名だった。
1996年 結婚・翌年出産。

好きなこと……着物で生活・植物・香道・有職故実・食べること・歌うこと・踊ること・楽器をすること・音楽すること・人と話すこと・言葉について考えること・うろうろすること・焚火・テレビを見ること……ほか多数。

※2023年3月13日 本誌掲載の記事です。


広島学習センターウェブサイトはこちら

公開日 2023-05-23  最終更新日 2023-05-23

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