群馬学習センター
放送大学YouTubeチャンネルにて公開されている「放送大学キャンパスチェック」。2022年12月号②からご紹介するのは、秋深まる尾瀬を歩く群馬学習センターの面接授業「群馬の自然:保護と利用」(2022年10月開講)です。
この授業は2004年から行われている人気の授業で、尾瀬の自然や尾瀬が抱える課題について学び、その解決策を探ります。
今回は、群馬をはじめ全国から集まった学生15人が、感染対策を講じた上でこの授業に参加しました。
1日目の座学では、河合明宜先生(放送大学客員教授)や竹田和男先生・篠原啓輔先生(尾瀬ネイチャーガイド)より、尾瀬の成り立ちや今抱える課題などをテーマに、全4コマで学びました。
授業を終えた後、学生たちが集って夕食を囲み、また、夕食後には「尾瀬が抱える課題の解決策」について学生による活発な意見交換会が行われ、貴重な交流の時間となりました。
2日目のフィールドワークでは、座学で得た知識を振り返りながら、尾瀬の自然から見える課題について学びました。
木道を歩きながら、学生たちは貴重な生き物「オコジョ」との出会いや、ミズバショウや池塘、そして泥炭層*といった自然との触れ合いを楽しみました。一方、ツキノワグマの採餌による木の枝の枯れや鹿の掘った穴などによる裸地化、さらに木道の整備のために置かれた交換用の木材が植物を圧迫している様子を目の当たりにし、尾瀬が抱える課題について同行した先生とともに考えました。
最後に、2日間にわたって尾瀬の貴重な自然と課題を学んだ学生の皆さんの感想を紹介しています。
・1日目の講義を受けた上でフィールドワークを行うことによって、尾瀬についてとてもよく理解できました。来てよかったです。
・実際に木道の周りだけ植生が微妙に変わっているのを見て、私たちが尾瀬に入ること自体が環境の負荷になっているということを改めて実感しました。この授業を通して、尾瀬の自然のために何かできることはないかということを深く考えました。
・人間と自然の共生・調和というのは、非常に難しいことだと思いました。日本の宝である尾瀬の美しさを後世に伝えていくために、いろいろなことを勉強したり提言したりすることが大切だということを学びました。
以上、キャンパスガイドから、群馬学習センターの面接授業の紹介でした。
面接授業は、全国57カ所の学習センター等で年間約3,000クラスが開講されており、所属先以外の学習センターでも受講することができます。また、実習や実験等もあり、学友と学ぶ楽しさも実感できます。
皆さんもぜひご自身の興味のある面接授業を調べてみてくださいね。
*泥炭層:枯れた草が完全には分解されずに水中に堆積し、およそ8,000年かけて現在の姿になったものと考えられている。
公開日 2023-03-17 最終更新日 2023-03-17