【学習センター機関誌から】謝辞 紆余曲折を経て

佐藤 昌貴

放送大学大分学習センター卒業生代表

秋分の日を過ぎ、吹く風の涼しさ等から少しずつ秋の訪れを感じられる時期となりました。
本日はこのような盛大な学位記授与式を開いていただき、誠にありがとうございます。

私は放送大学の自然と環境コースを修了した後、5年前の2019年に情報コースへ再入学しました。
当時は大学入試の情報科目導入が発表された時期であり、講師として受験指導から不登校の生徒の学習支援までを幅広く担当をしていた私は「今後は高校・大学進学希望だけでなく、プログラミング等で創作をしたいという進路設計の中学・高校生も増えるだろう。そういった希望をもつ子供たちにも適切な支援をするには、まず自分が情報分野の知識を習得しなければ」という必要性を感じていました。

そうは思うものの、仕事との両立の目途が立たない中、見切り発車で再入学した後は紆余曲折がありました。
仕事量の増加による体調不良と入院、東北への転勤、療養のため退職した矢先に引っ越し当日深夜に脳出血を起こし青森の病院へ入院。こうなるともはや情報コースへ再入学した当初の目論見が完全に破綻しており、我ながら「何ともやぶれかぶれで鈍くさい人生だなあ」と、病院内で呆れて笑ってしまいました。
幸い、病状は左半身に軽い失調がある程度で済み、利き手の右手は無事で、高次脳機能障害はありませんでした。リハビリは今年4月で終了し、此度情報コースも無事修了となりますが、仕事やリハビリと並行しての慌ただしい学習だったため、かえって自身では「習得した知識を社会に還元するレベル」までもう少し学習を継続しようという意欲が湧いてきました。これを機に、1年程度の時間をデジタル情報処理分野の技能習得に充て、今後の社会復帰に向けての活動に生かしたいと考えています。

最後になりましたが、大分学習センター並びに八戸サテライトスペースの皆様、同窓の皆様、お世話になった方々へ感謝申し上げるとともに、皆様の今後の益々のご発展を祈念してお礼の言葉とさせていただきます。
ありがとうございました。

2024年9月29日


大分学習センター機関誌「ゆふ」第116号(2024年10月発行)より掲載

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