新原 誠一郎
放送大学鹿児島学習センター 卒業生代表
この度、卒業生代表の挨拶ということで、事務長よりご依頼いただき謹んでお引き受けいたしました。誠に僭越ではございますが卒業生を代表して放送大学卒業のご挨拶を申し上げます。
鹿児島学習センター所長、並びに教職員の皆様、関係者の皆様、本日は卒業証書・学位記授与式を開催していただき誠にありがとうございます。私は現在診療放射線技師として陽子線を用いた癌治療を16年程行っております。
業務内容は放射線の安全管理や放射線治療品質管理、治療技術の研究開発を根幹に、情報処理技術、統計学、プログラミング、学術研究と多岐に渡ります。以前はこれらの業務が専修学校卒業の専門士である私にとって、一般教養と専門知識に限界を感じておりました。そこで苦手な分野の強化と更なる進学への可能性を得る目的で本学情報コースへ入学しました。入学後は卒業要件である124単位の道のりを遠く感じましたが、自コースに関わらず選択肢の多い科目を前に心弾んだ日々を思い出しております。
程なくコロナ渦で自宅学習が主体となり本日を迎えることになりました。私の場合あっという間の5年間でしたが、この文章を作成中に「令和6年度第2学期入学者の集い」の案内が届きました。そうです、私は継続入学を決意しました。もともと准看護師の資格を有しておりましたので、通信制の看護学校へ入学する決意をしたのです。通信制看護学校の卒業要件である授業科目を本学で継続して取得しようという試みです。私の目標は放射線治療技術と看護技術の融合により癌治療分野で社会貢献することです。
ふと沸いた夢はあっという間に目標になり現実として動き出す事を今体感しています。時の流れは物理的に不変ですが、体感速度は人により異なります。皆さんも同様のご経験をお持ちではないでしょうか。今私は変化する時間と現実を目前に心躍らせています。
卒業は一つの節目です。皆さんと次のステージに羽ばたける本日この日を心より感謝しております。
最後に私の尊敬するアルベルトアインシュタイン先生の言葉をもって卒業のご挨拶とさせていただきます。
I never think of the future. It comes soon enough.
鹿児島学習センター機関誌「かいこうず」第105号(2024年10月発行)より掲載
公開日 2024-11-22 最終更新日 2024-11-22