コラムOUJより 「漢詩朗読の愉しみ」 宮本 徹 准教授

放送大学の様々な情報を映像でお届けする「放送大学キャンパスガイド」の新コーナー「コラムOUJ」では、放送大学の専任教員が毎回1つのテーマで語っています。

コラムOUJ 2022年11月号②では、人間と文化コースの宮本徹准教授が登場。専門は中国語学です。
今回は、中国語や漢文の授業を担当する宮本先生に、「漢詩朗読の愉しみ」というテーマでお話しいただきます。

まず、李白*の「春夜洛城に笛を聞く」という漢詩を漢文訓読式で朗読し、その漢詩を解説します。訓読は翻訳の一種であると言われますが、話し言葉に接近した現代日本語訳とは異なり、異国情緒と独特の魅力を与えてくれる存在であると話します。

次に、同じ漢詩を現代中国語で朗読します。本来は中国語である漢詩を中国語で朗読することは、詩との一体感をより愉しむことができるそうです。

最後に、李白の生きた時代である唐代の長安方言で漢詩を朗読します。漢詩には、韻を踏んだり、文字を均整のとれた形で配置したりと、さまざまな音声的技巧が凝らされていますが、このような技巧は中国語朗読でのみ再現することができると話します。

おわりに、これから放送大学で学ぼうと考えている方へ、「放送大学はさまざまなことを幅広く学ぶことができる大学です。それを広く浅くで留めるか、その中から深く掘り下げたいことを見つけられるかは皆さん次第です。皆さんのお好きなことを掘り下げるきっかけを放送大学で見つけていただきたいと思います」と宮本先生は語りました。

*李白:中国を代表する詩人の一人。「詩仙」と称され、杜甫とともに最高の詩人とされる。

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公開日 2023-01-20  最終更新日 2023-02-21

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