『宮沢賢治と宇宙(’24)』 (放送授業・テレビ科目)

担当講師:谷口 義明
(放送大学特任教授)

三浦さん・玉川さんからの“おすすめ”科目

<推薦者のコメント>三浦 眞理さん(全科履修生)

私がみなさんにおすすめしたいのは、「宮沢賢治と宇宙」です。
自然と環境コースの科目を中心に学んでいますが、文学にもとても興味があります。

そんなときにこの科目に出会いました。宮沢賢治の作品はちょっと難しく感じていましたが、賢治の生い立ちなどを学んでから読むと、作品の見え方がとても変わり理解が深まりました。
そして賢治がどのように空を見ていたのか、それがどのように作品に生かされているのかということも興味深かったです。

銀河鉄道の旅路と宇宙を結び付けたり、あの時代に賢治が宇宙についていろいろな知識を得ていたことなど、文系理系の壁を越えた広がりのある科目だと思いました。

<推薦者のコメント>玉川 剛さん(選科履修生)

2025年一学期に科目登録しました。
すでにスマホで学習をしたり、印刷教材では何十回も読み返したりしてのめり込んでいます。


<谷口先生からのコメント>

放送授業「宮沢賢治と宇宙」に対するコメントをいただき、どうもありがとうございます。

この授業は天文学入門を目的として制作したものです。一般的に天文学入門というと、太陽・太陽系の説明から始まり、天の川の中の星々、星雲、星団の性質を説明し、天の川の外側にある銀河の世界の話に移っていきます。最後は宇宙論ということで、宇宙の誕生と進化を説明して終了となることが多いと思います。これはこれでよいのですが、どうしてもありきたりの講義になってしまいます。

そこで思いついたのが宮沢賢治です。
賢治は身の回りの自然のみならず、宇宙にも強い関心を持っていました。専門書も読みこなしていたので、当時の最先端の天文学の知識を身につけていました。そして、それを活かして、多数の作品(童話や詩)を残してくれました。最もよい例は『銀河鉄道の夜』です。
そこで、賢治の作品に基づいて天文学入門の講義を作ってみた次第です。そのおかげで、文学と科学を融合した内容になり、ご指摘のように「文系理系の壁を越えた広がりのある科目」になったのではないかと思います。放送大学は教養学部なので、いろいろな試みができて面白いですね。

天文学は「天からやってくる文(ふみ)に学ぶ」と読み替えることができます。今も天から、たくさん文が届いていると思います。賢治はどれだけ文を受け取ったのでしょう?講義では紹介しきれなかった作品がまだまだありますが、是非、今後も賢治の作品をさまざまな視点から楽しんでみて下さい。



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公開日 2025-04-25  最終更新日 2025-04-25

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