本学の放送授業制作を行う、「制作部」。
通常であれば、4月から新しい放送授業のための番組収録が始まりますが、今年2020年は新型コロナウイルス感染拡大が影響し、非常事態宣言後すぐにスタジオでの番組収録は中止されました。
しかし、今後の授業放送予定が狂ってしまうことになれば、在学生の学習計画にも影響が出てしまいます。そこで制作部では、できる限り授業の収録を進めていく方法を模索しました。
通常の方法では収録ストップせざるを得なかった授業をどのように継続させたのか、制作部の桑田さんと瀬古さんにお話を聞いてみました。
まずはラジオ放送の科目。
「通常どおりに放送に乗せても聴取に耐えられる音質・クオリティの授業番組を何とかして収録できないか……非常事態宣言の状況下で実現できる方法に考えを巡らせました」。
そこで、録音機とWeb会議システムでの遠隔指示を使った方法にたどり着きます。
「授業を受け持つ先生方には、本学スタジオまで来てもらう代わりに、録音機と遠隔収録のための詳しいオリジナルマニュアルを送付して自宅でのリモート収録を依頼しました。
録音機は普段スタジオ外のロケ収録で使用しているものなので、十分放送可能な音質が確保できます。先生方には、あらかじめ講義用の台本を制作部に送付していただき、在宅で安全性を確保してもらいながら、高音質を保った授業収録を実現することができました」
具体的な収録方法ですが、まず、先生にあらかじめ収録時間を伝え、時間になると同時にリアルタイムで画面を通してプロデューサー・ディレクターが先生に指示を伝えながら、録音機に講義を吹き込んでもらいます。
同時にWeb会議システムにも録音録画することで、スタジオでも授業の収録時間・言い間違い等を確認することができます。
その後、先生から録音した本番用の音声データを返送してもらい、放送のための音声を完成させていきます。
この方法で、安全性を保ちながら、番組用のラジオ放送授業の収録を進めることができたのです。
非常事態宣言解除後は、出演する先生方やスタッフのスタジオ内での同線を詳細に指示する「感染防止マニュアル」を作成し、飛沫防止用パーテーション、消毒用アルコール等を多数準備し、保存方法も指定したうえで、ラジオ収録、テレビ収録が慎重に再開されています。
今回、早急に詳細な対応マニュアルと収録方法を考案できたおかげで、授業収録を進行することができた制作部。
今後も、学生の皆さんにお届けする放送授業制作の裏側をこちらでお伝えしていきます。
公開日 2020-07-28 最終更新日 2021-06-02