『学校リスク論(’22)』 (放送授業・テレビ科目)

担当講師:内田 良
(名古屋大学教授)

<推薦者のコメント>田中 愛さん(全科履修生)

私がおすすめしたい科目は「学校リスク論」です。
私が10代を過ごしたのは今から20年以上前になりますが、子供だった頃の自分を重ねて懐かしさも感じながら学ぶことができました。

学校を様々な学術分野の視点から捉えた授業は全15章どれも学びがいがありましたが、特に興味深く感じたのは組体操や部活動、学校化、聖職者としての教師、給特法といったものです。そのなかでも一番印象に残っているのは学校で当然のように、そして強制的に行われていた組体操や部活動の話です。
それらについて、何のために取り組まなければならないのか。当時子供ながらに釈然としない気持ちを抱えてはいても、それを表に出すことはしなかった私には、内田先生の講義はとても心に響きました。また、3Eアプローチや熱中症・応急処置の授業については実生活に役立てられると思いました。

最後に、全15章を受講後に思ったことは、子供の頃に私を指導してくださった先生方に感謝しなければ!というものでした。「学校リスク論」を楽しく受講でき、うれしく思います。


<内田先生からのコメント>

コメントをありがとうございます。担当講師として、とても励みになります。

組体操のときも、部活動のときも、そのリスクの側面を世に訴えた当初は、反発する意見が私のもとに、じつにたくさん届きました。それらの意見は基本的に、当の活動のベネフィットを強調するものでした。つまり、その活動がいかにすばらしいかを説くものです。
一方で、私のもとには、よくぞ言ってくれたと賛同の声が多く届いたことも事実です。まさに「釈然としない気持ちを抱えてはいても、それを表に出すことはしなかった」人たちからの声です。リスクに直面し、辛い思い、苦しい思いをもっていても、ベネフィットがそれらの声にフタをしてきました。

いまや巨大組み体操は消え失せ、事故件数は大幅に減少しました。部活動も活動量が縮小し、学校から切り離されて地域社会に移行されようとしています。今回いただいたコメントをふくめ、声を押し殺していた人たちが声をあげることで、世の中に新しい気づきが生まれ、リスクは低減されていきます。

これからもぜひ、学校のリスクに目を向けつづけていただければ幸いです。



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公開日 2025-09-26  最終更新日 2025-09-26

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