【学生の声】「放送大学で広がる学びの可能性」石田和浩

放送大学は、学ぶ意志のある人を広く受け入れる学びの場です。
学生は年齢や状況にかかわらず、自分の興味のある分野を自主的に学ぶことができます。

ここでは、首から下が動かない重度の身体障害を持つ私の経験をもとに、放送大学でどのように学んでいるのかを簡潔にお伝えしたいと思います。

放送大学は日本全国に学習センターを設けています。さらにインターネット配信授業を主軸とした学習環境は学ぶ場所や時間を問いません。
通学や授業の時間帯などに縛られず、自由にスケジュールを立てて学ぶことができます。このように制限の非常に少ない学習環境はたいへん魅力的で私が放送大学に入学する決め手となりました。

加えて入学当初、私は重度の身体障害を持つ学生として多くの不安がありました。
しかし、オンライン教材や、オンラインで単位認定試験が受験可能であることなど、在宅で学びつつもサポート体制がしっかりしているので入学してから現在まで安心して学業に取り込むことができています。

例えば、単位認定試験では時間延長の配慮があり、焦らずに受験することができます。
さらに学習センターに赴いて授業を受ける面接授業では、レポートの提出を1週間ほど猶予していただけるなど、柔軟な対応で配慮をしていただくことができました。
他にも心理学実験など参加が難しい授業でも個別に相談していただき、実験に参加するにはどのように工夫すれば良いのかを一緒に考えていただきました。

このように放送大学は、身体に障害を持つ私の視点から見ても学習環境が整えられていると思います。面接授業でも学習センターのスタッフや各講義の先生方が相談に乗ってくださり、どのような配慮や補助が必要かを一緒に考えていただけます。以上のように、放送大学は私にとって安心して学業に専念することができるバリアフリーな学びの場であると考えております。

私は身体を自由に動かすことができず、勉学一つをとっても数多くの制限があります。
そのような環境のなかであっても、新しい知識を学んでいく事は人生を豊かに生きていく上で非常に大切なことだと考えています。そして学ぶ事は生涯にわたって続けていくべきものであると思います。
これからも放送大学での学びを通じて、自分の可能性を広げ豊かな人生を歩む努力を続けて参りたいと思います。

多くの人にとって放送大学での学びが多様な人生の可能性を広げる扉となり、そして学ぶ意志が生きる力と希望につながると信じています。


プロフィール

石田 和浩(いしだ かずひろ)

2011年 放送大学教養学部「心理と教育コース」入学
2021年 放送大学教養学部「自然と環境コース」再入学
現在、放送大学大学院への進学を模索中


※2025年2月10日発行 文部科学教育通信「私の放送大学」掲載の記事です。


大阪学習センターウェブサイトはこちら

関連記事
インターネットで
資料請求も出願もできます!