1995年の阪神・淡路大震災……、道端で毛布にくるまった人々……。
自分の身に明日にも起こるかも―、「やりたい事はすぐ始めよう!」と放送大学に入学しました。
今年で27年。
学び始めると、とても楽しくて、初の単位認定試験『英語Ⅰ・Ⅱ』、『日本の自然』は、食事の支度が疎かになるほど夢中で勉強し、Ⓐを3つ獲得。嬉しくて懐かしい思い出です。
放送大学の魅力は沢山ありますが、その大きなひとつは面接授業です。
初めて受講した授業で出会ったマッカダム・ジョセフ・パターソン先生とのご縁で、サークル「CHAT&TALK」が誕生しました。今も仲間たちと大事に続いています。
面接授業での先生方との出会いは、私の学びをより生き生きと、広げてくれました。
好きな古典文学を学ぼうと科目を選ぶ中で、島内裕子先生の『徒然草を読み通す』に巡り合いました。直に接する先生の古典に対する一途な熱い思いと、朗読なさるときの穏やかなお声が大好きになりました。
その後は、和歌の世界や日記文学にも興味がわいてきました。ここ数年はNHKの「古典講読」で、更級日記、和泉式部日記、蜻蛉日記、紫式部日記、今は万葉集を土曜日の楽しみとして聴いています。
「更級日記」は島内景二先生がご担当で、私は前半の、源氏物語に憧れる13歳の主人公が都へ上るまでの心情や行程が、先生のわかりやすい訳でイキイキと描かれているところがとても好きでした。
また、『聖武天皇が造営した都城』の小笠原好彦先生、『英語で読む旧約聖書物語』の岡田妙先生、『英語で学ぶ日本の文化―佗びと寂』の石田法雄先生など、すばらしい先生方との出会いは、私の人生の宝物です。
その後も、退職された先生方の勉強会に参加させていただき、充実した学生生活を過ごしております。
そして、学び合う素敵な仲間たちにも恵まれました。
学びの輪が楽しく大きく広がる放送大学。
一生涯学びの現役でありたいと思います。
プロフィール
1950年 福岡県生まれ
1995年 放送大学入学
2004年 教養学部(人間の探究)卒業
現在、教養学部全科履修生として、生活と福祉コース在学中
※2023年1月9日 本誌掲載の記事です。
公開日 2023-02-17 最終更新日 2023-02-17