私は24歳で大学生になった – 松橋 拓之(まつはし ひろゆき)/ 石川学習センター

私は24歳で大学生になった。進学先は放送大学、通信制の大学だ。全日制の大学に通ったことは一度もなかったし、就労経験もなかった。やっとの思いで書き上げた入学願書を抱え、郵送するために私は「外」に出た。郵便局員の方は大事そうにそれを受け取ってくれた。私は放送大学に籍を置くことになった。

思えば体調を崩したのは高等学校2年の秋の暮れのこと、家のごたごたが原因だった。それまで学んできた努力が無駄になるのはイヤだと無理をした結果、一年後に体が動かなくなった。私は絶望した。挫折だった。

半ば引きこもり状態になっていた私が6年の空白期間を経て選択した進路は「大学進学」だった。放送大学を知ったきっかけは、YouTubeの広告である。学費の安さと自分のペースで勉強できることが魅力に感じられた。

大学の勉強は面白く、無我夢中で勉強した。しかし、途中で体調が悪くなり、ひと月近く休むこともあった。全日制の大学では出席日数が足りなかっただろう。それでも何とか試験に合格し、大学生活初めての夏休みが来た。私は、祭りの担い手として、ボランティアで能登に行く活動に参加した。祭りのあざやかさに圧倒され、能登のキリコ祭りに惚れ込む日々が続いた。

冬休みには人生初のアルバイトにも挑戦した。2年生では、全国的にも珍しい祭りの長期インターンシップに参加し、成果発表で大きな手ごたえを感じた。そして3年生のときには石川県庁のインターンシップに参加、私は公務員試験を受験することを決めた。

大学で学ぶことは座学だけではないと思う。人間関係や人とのつながりのなかでの経験である。「やってみよう、行ってみよう、話を聞きに行こう」、それらの結果としての成功だけではなく、失敗も大事な経験と考えている。通信制の大学は、全日制の大学に比べると不利だと感じる所も多い。それでも私は、残り一年、悔いのない大学生活を送ろうと思う。

1991年 石川県生まれ
2016年 放送大学入学
全科履修生 社会と産業コース

※2019年3月本誌掲載の記事です。

石川学習センター
https://www.sc.ouj.ac.jp/center/ishikawa/

公開日 2020-07-29  最終更新日 2021-03-17

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