【学習センター機関誌から】卒業研究を履修して~生涯研究の時代に

(山口SC)教養学部 全科履修生
傍田 裕子(そばた ゆうこ)

「卒論が書いてみたい」
こう思ったことが放送大学に入学する動機の1つでした。

放送大学について調べているときに「卒業研究」という科目があることを知り、何を研究したいとかではなく、ただ、研究をして論文(卒論)が書いてみたいと思いました。
そして、2016年4月にひとまず科目履修生で入学し、次の学期に3年次編入で情報コースに入学しました。

研究するなら何だろうと考えていたら、その年の冬に「東ロボ」(正式名称:「ロボットは東大に入れるか」)が話題になりました。コンピュータに大学入試問題を解かせる人工知能プロジェクトです。
以前から、「数学の問題が解ける」とはどういうことだろう、高校までの学習内容をコンピュータに教えて解かせればそのしくみがわかるのでは、なんてことを考えていたので、東ロボ(の数学部門)は大変興味深く、「コンピュータで数学(高校数学)の問題を解く」に関することを卒業研究のテーマにしたいと思うようになりました。

そのまま2年が過ぎたのですが、2018年9月に東ロボの詳しい経緯を書いた本が出版され、その本にあった東ロボの数学部門で用いられたという数式処理の限量子消去(QE)というアルゴリズムを知って、QEに注目することにしました。
2020年度に北本卓也先生のご指導で卒業研究することになったのですが、偶然ですが、北本先生は履修申請をするために注目した論文の著者でした。

4月の正式な開始から10月末の卒論提出、12月の卒業審査発表まであっという間でした。
具体的なテーマや研究方法も固まらないまま始めてしまった卒業研究でしたが、数式処理システムでいろいろな問題を調べるうちに中心となる具体的なテーマもみつかって、そこを中心に卒論にまとめることにしました。

論文執筆や卒論審査発表会用の資料作成では、あれもこれもと詰め込もうとしていたら先生にバッサリ削除されたり、逆に、おまけのようにちょっと書いたことをきちんと書くように言われたりもしたのですが、書き直したら、すっきりとわかりやすいものになり、指導のありがたさを痛感しました。

発表も初めてで、冷や汗をかきながら発表練習しました。
関係のありそうな論文を片っ端からダウンロードし、よくわからなくても、ちょっとだけでも見てみるということもしたのですが、おかげで論文にアクセスすることが特別なことではなくなりました。これも大きな収穫です。

卒業研究が終わって思ったのは「もっと研究してみたい」でした。
いろいろ調べたり考えたりするのは楽しく、また、卒業研究では踏み込まなかった理論的な部分も知りたいという気持ちや、数式処理という分野に対する興味もわいてきました。

2021年3月に情報コースを卒業した後は再入学し、現在は自然と環境コースに在籍しています。学生ゼミや学習相談も利用しながら知識と視野を広げていこうと思っています。
卒業研究にもまた挑戦してみたいです。

現代は生涯学習だけでなく、「生涯研究」も大切だそうです。卒業研究の履修はそのための最初の一歩になりました。小さくてもよいので、何か確実で新しいことを見つけていくのが私の目標です。
自分に合った方法を探しながら一歩ずつ進んでいきたいと思います。


山口学習センター機関誌「とっくりがま」 99号 2022年7月より

公開日 2022-10-21  最終更新日 2022-11-11

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